「はい嘘松」「嘘松乙」「これは嘘松」。
Xでちょっといい話や、できすぎた体験談がバズると、返信欄にかならず現れるこの言葉。
「嘘」は分かる。でも「松」って何?松の木?松田さん?
答えは、あの6つ子です。なぜそうなったのか、順番に解説します。
意味:「それ、作り話でしょ?」
嘘松(うそまつ)は、作り話を、自分の体験談や目撃談のように語る投稿や、それを書いた人を指すネットスラングです。
ポイントは、ただのウソではないこと。
- 「本当にあった話」として語られている
- ちゃんとストーリーになっていて、オチまである
- でも、話ができすぎていて、どうにも信じられない
この3つがそろうと、「嘘松」と呼ばれます。大げさなたとえ話や、明らかな冗談は、本来は嘘松ではありません。
元ネタは『おそ松さん』。ただし作品に罪はない
「松」は、アニメ『おそ松さん』から来ています。おそ松、カラ松、チョロ松……と、6つ子の名前に全員「松」がつく、あの作品です。
はじまりは2015年の、ある体験談
なんJ用語集やピクシブ百科事典によると、きっかけは2015年11月。『おそ松さん』が大ブームだったころです。
Twitter(いまのX)に、「教習所で、おそ松さんにそっくりな人に出会った」という体験談の漫画が投稿されました。
※元の投稿はすでに残っていません。下の投稿は元ネタの投稿そのものではなく、嘘松の由来について説明している別の方の投稿です。
これが、あまりにも話ができすぎていた。掲示板では「作り話だろう」という声が上がり、話に出てくる人物が「架空松」と呼ばれるようになります。6つ子が「〇〇松」なので、架空の人物だから「架空松」。
そこからさらに、「おそ松」をもじって「うそ松」→「嘘松」へ。2015年12月のことだったとされています。
つまり、もともとは「ひとつの投稿」につけられたあだ名でした。それがだんだん、作り話っぽい投稿ぜんぶを指す言葉に広がっていったわけです。
『おそ松さん』は、とばっちり
大事なことなので、はっきり書いておきます。
『おそ松さん』という作品や、そのファンが嘘つきだ、という意味ではありません。たまたま大流行していた時期に、名前をもじられただけ。作品からすれば、完全なとばっちりです。
これが出たら嘘松かも?よくある型
嘘松には、なぜか似たような型があります。「嘘松構文」と呼ばれることもあります。
- 出だしが伝聞:「友達から聞いた話なんだけど」「外国人の知り合いが言ってたんだけど」
- やたら賢い子ども:5歳の子が、大人もうなる名言をさらっと言う
- 都合よく現れる人:困っていると、イケメンや外国人がさっそうと登場する
- マックの女子高生:となりの席の女子高生が、世の中の本質をつく会話をしている
- しめくくりは拍手:最後に、車内や店内から拍手がわき起こる
とくに最後の「拍手」は有名で、「そして全員が拍手した」まで来ると、もう様式美です。現実の電車は、そう簡単に拍手しません。
何が面白いの?
2文字で「それ作り話でしょ」が言える
「この話は事実とは考えにくいと思います」と書くと角が立ちます。「嘘松」なら2文字。しかも、ちょっとふざけた響きなので、深刻になりすぎません。この軽さが、ここまで広まった理由です。
型を知ると、探すのが楽しくなる
「あ、子どもが名言を言った」「出た、拍手」。型を知っていると、できすぎた話がクイズのように読めてきます。嘘松を見つけては味わう人たちは、「嘘松ソムリエ」と呼ばれたりもします。
わざと書く遊びも生まれた
いまでは、嘘だと分かるように、わざと嘘松っぽい文章を書いて遊ぶ人もいます。それっぽい文章を自動で作る「嘘松ジェネレータ」まで登場しました。
ちなみに、「嘘松」と言われた側の返しとして生まれた言葉もあります。気になる人は「そんなこと皆解って楽しんでんだよ」の記事もどうぞ。
まとめ
- 嘘松は、作り話を体験談のように語る投稿や、その投稿者を指すネットスラング
- 由来はアニメ『おそ松さん』。2015年、できすぎた体験談の投稿が「架空松」「うそ松」と呼ばれたのが始まりとされる。作品そのものとは関係ない
- 「友達から聞いた話」「賢すぎる子ども」「最後に拍手」など、よくある型がある
出典
最終更新日:2026年10月10日



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