カラオケで1曲歌い終わると画面に出てくる「消費カロリー」。あの数字、本当に信じていいのでしょうか。
10月16日の夜、カラオケの消費カロリー表示を撮った写真に「ガチなのか今1番疑ってる」と添えた投稿が100万回以上表示され、1.7万いいねを集めました。引用には「駅の階段に書いてある消費カロリーも気になる」「声の大きさで計算してるの?」といった声が並んでいます。そこで、あの数字がどうやって出ているのかを調べました。この記事は2026年10月17日時点の情報です。
ひとことで言うと
- 写真に写っているのは、DAM(第一興商)の「カロリーカラオケ」の表示。
- 計算のもとは「声の大きさ」と「声を出している時間」。スポーツクラブの協力で集めた実験データを掛け合わせた「推定値」で、実際に測った値ではない。
- 第一興商自身も「数値を保証するものではない」としている。目安として楽しむのが正解。
どうやって計算している?
第一興商の説明を紹介した記事(GIGAZINE、@DIME)によると、DAMの消費カロリーは、歌っている人の「声の大きさ」と「発声している時間」に、サービス開始時にスポーツクラブの協力を得て集めた実験のサンプルデータを掛け合わせて出しています。
つまり、マイクに入る声が大きいほど、長く声を出しているほど数字が増えるしくみです。心拍数や体の動きを測っているわけではありません。
ちなみに第一興商は1999年に「歌唱によるカロリー消費量を推定出力する機能を付加したカラオケ装置」という特許を出願しています。特許の資料には、マイクの音量を積み上げた「声のエネルギー」に加えて、床のセンサーで踊りや体の動きを測るアイデアも書かれています。ただ、いまのお店のカラオケにそうしたセンサーが付いているかどうかは確認できませんでした。
「保証するものではない」
第一興商は、表示される数値はあくまで「標準値」で、歌い方や個人差で変わるため、数値を保証するものではないとしています。計算の方法上、誤差が出ることもあるそうです。
体重や年齢、性別も入力していないので、同じ曲を同じように歌っても、実際に使ったエネルギーは人によって違います。表示はあくまで「このくらい声を出しましたよ」という目安と考えるのがよさそうです。
1曲で何kcal?
DAMが過去に発表した「消費カロリーが多い曲」のランキングでは、次のような数字が出ています。
- 2011年の1位:湘南乃風「睡蓮花」21.3kcal(GIGAZINEより。平均的な女性が10分ゆっくり歩くくらいと紹介)
- 2019年の1位:三浦大知「Blizzard」20.2kcal、2位:あいみょん「GOOD NIGHT BABY」18.7kcal(@DIMEより)
盛り上がる曲でも1曲20kcal前後。ご飯茶碗1杯(約150g)がおよそ230kcalなので、ご飯1杯分を歌で使おうとすると、上位の曲でも10曲以上歌う計算になります。
運動の目安と比べると
運動の強さを表す「METs(メッツ)」という単位があります。アメリカの研究者がまとめた身体活動の一覧(2024年版)では、「立って歌う」は2.0METs(安静に座っているときの2倍)とされています(教会で歌う場合の項目)。
これをもとにざっくり計算すると、体重60kgの人が5分立って歌った場合は約10kcal(じっとしていても使う分を含む)。DAMの上位曲の20kcal前後は、これより多めの数字です。大きな声で歌い上げる曲や、踊りながら歌う場合はもっと増えるかもしれませんが、どちらにしても「カラオケだけで大きくやせる」のは難しそうです。
Xの反応
Xでは、次のような声が上がっています(要約)。
- ずっと気になっていた。声量で計算しているの?
- 駅の階段に書いてある消費カロリーも気になる
- 採点で高得点を狙うとき、カロリーがいつもより多いと声を出しすぎのサインになる
「数字を信じるかどうか」よりも、「声を出せば数字が増える」というしくみを知っておくと、カラオケの楽しみ方がひとつ増えるかもしれません。
まとめ
- カラオケ(DAM)の消費カロリーは、声の大きさ×発声時間×スポーツクラブで集めた実験データから出した推定値。
- 第一興商は「数値を保証するものではない」としている。体重なども入れていないので、あくまで目安。
- 1曲20kcal前後がランキング上位レベル。運動の目安(METs)と比べると、やや多めの数字。



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