女性VTuberのメイク雑談で、ときどき飛び出すこの一言。
「アイシャドウのマットにラメ入れるな!」
コメント欄には「わかる」「それな」が並ぶ一方で、首をかしげている人もいるはず。そもそもマットって何?ラメが入ると何がダメなの?キラキラしていて、むしろお得では?
この記事は、そんな「身をもってはわからない」人のための解説です。読み終わるころには、たぶんあなたも「それはやめてほしいわ」と言えるようになっています。
結論:マットは「影」を描く道具だから
マットのアイシャドウは、目もとに「影」をつくるための道具。そこにラメ(キラキラの粒)が入っていると、影が光ってしまい、本来の仕事ができなくなるからです。
しかも、ラメはあとから足せるけれど、最初から入っているラメは取り除けない。「自分で選べる自由」がなくなることも、不満の大きな理由です。
まずは用語をざっくり
- アイシャドウ:まぶたに色をのせるメイク道具。粉のものが多い
- マット:ツヤやラメがなく、光らない質感。肌にふわっとなじむ
- ラメ:キラキラ光る細かい粒。光を強く反射する
- パール:ラメより控えめな、上品なツヤ
- パレット:何色かのアイシャドウが一つのケースに入ったもの
- ベースカラー:最初にまぶた全体に広くのせる、薄い色
- 締め色:目のきわにのせる、いちばん濃い色。目もとを引き締める役
アイシャドウは、ふつう何色かを重ねて使います。明るい色、中間の色、濃い色(締め色)をグラデーションにして、目もとに立体感を出すのが基本です。
男性向けにたとえると
ピンと来ない人のために、いくつかたとえてみます。
- 白ごはんに、最初からふりかけが混ぜてある:ふりかけ自体はおいしい。でも、カレーをかけたいときも、卵かけごはんにしたいときも、全部ふりかけ味になる。かけるなら自分でかけたい
- デッサンの影を、ラメペンで描かされる:影の部分がキラキラしていたら、立体には見えない
- 黒いスーツに、スパンコールが縫いつけてある:パーティーには映えるけど、毎日の仕事には着ていけない
- ゲームの初期装備に、外せない派手なエフェクトがついている:ほかの装備と組み合わせたいのに、全部そのエフェクトに引っぱられる
つまり、「ラメが嫌い」なのではなく、「ラメがいらない場所に、勝手に入っている」のがイヤなのです。ここがいちばん大事なポイントです。
ラメ入りマットが困る5つの理由
① 影はふつう、光らない
マットのアイシャドウは、光を集めないので、自然な影をつくれます。まぶたのくぼみや目のきわに入れると、目の彫りが深く見え、くっきりとした目もとになります。
でも、本物の影はキラキラしません。影の部分にラメが入ると、そこだけ光が集まって、立体感がぼやけてしまいます。ラメやパールには、まぶたをふっくら(膨張して)見せる効果があるので、引き締めたい場所に入っていると、逆効果になることもあります。
② 足せるけど、引けない
マットの上にラメを重ねることはできます。でも、ラメ入りの色から、あとでラメだけを取り除くことはできません。
「今日はラメなしで落ち着いた目もとにしたい」と思っても、その色を使った時点で、もうキラキラ確定。メイクの選択肢がひとつ減ってしまうのです。
③ マットは「万能選手」だから
マットのアイシャドウは、使い道がとても多い色です。まぶたのベース、色と色の境目をぼかす役、締め色、アイライン代わり。人によっては、眉毛を描いたり、鼻の横に影を入れたり(ノーズシャドウ)と、目もと以外にも流用します。
ところが、ラメが入っていると、その流用ができません。眉毛がキラキラしていたら、さすがに目立ちます。いちばん出番の多い「便利な色」にラメが入っていることが、いちばん困るのです。
④ ラメが「旅に出る」
アイシャドウは、ブラシで何度もなでてぼかしながら塗ります。マットの色にラメが入っていると、ぼかすたびにラメがまぶた全体に広がり、ブラシにもラメがつきます。
さらに、時間がたつとラメが頬に落ちてくる「ラメ落ち」も。目の下がキラキラしていると、思わぬところが光って見えることがあります。
⑤ 締め色がギラギラすると、派手すぎる
いちばん濃い締め色に大粒のラメが入っていると、目のきわがギラギラして、ふだんの仕事や学校では使いにくくなります。「明るい色にツヤがあるのはいいけど、締め色はラメなしで」という声はとても多いです。
じゃあ、なぜメーカーはラメを入れるの?
メーカーが理由を説明しているわけではありませんが、考えられる理由はいくつかあります。
- パレットを華やかに見せたい:店頭で並んだとき、キラキラしているほうが目を引く
- マットは難しいと感じる人もいる:マットはしっかり発色するぶん、ムラになりやすい。少しツヤがあるほうが、失敗が目立ちにくいという考え方もある
- ツヤや透明感が好まれやすい:日本のブランドには、ラメやパールが入った色が多い、という声もある
実際、SNSでは「日本のブランドはラメ入りが多いので、全部マットのパレットを探すと韓国コスメにたどり着く」という声もあります。逆に、こんな構成のパレットは大歓迎されます。
「マットはマット、ラメはラメで1つ」。役割がはっきり分かれていると、自分で組み合わせを選べる。これが、マット派が求める理想の形です。
反対意見もある
もちろん、全員がマット派というわけではありません。「マットはきれいに仕上げるのが難しい」「少しラメがあるほうが華やかでかわいい」という声もあります。明るい色にツヤがあるのは好き、という人も多いです。
つまりこれは、ラメが悪者という話ではありません。「ラメはラメ、マットはマットで分けてほしい」という、使う側の切実なお願いなのです。
VTuberの配信で話題になる理由
この話題は、女性VTuberの雑談配信でたびたび登場します。にじさんじの本間ひまわりさんが「なぜラメがいらないのか」を語った場面は、切り抜き動画にもなっています。
2026年10月には、複数のVTuberの発言をきっかけに、Xでハッシュタグ「#マットにラメ入れるのやめろ」が話題に。関連する投稿には数万の「いいね」がつき、ファンアートまで生まれました。
女性VTuberの視聴者には男性も多いため、コメント欄では「そうなの?」と「わかりすぎる」が同時に流れる、ちょっと不思議な光景も生まれます。メイクの話は、男性視聴者にとっては「知らない世界をのぞける」話題でもあるのです。くわしい配信文化は「VTuber界隈」の記事でもまとめています。
男性が今日から使える豆知識
- 「マット」=光らない質感、「ラメ」=キラキラの粒
- マットは「影」担当。だからラメは入っていてほしくない
- ラメは足せるけど、引けない
- アイシャドウをプレゼントするなら、「マットとラメが分かれているパレット」を選ぶと喜ばれやすい(たぶん)
次に配信で「マットにラメ入れるな!」が飛び出したら、ぜひコメントで「影は光らないもんね」と返してみてください。きっと、わかってる人だと思われます。
まとめ
- マットのアイシャドウは、目もとに「影」をつくる道具。影が光ると立体感がぼやける
- ラメはあとから足せるが、最初から入っていると取り除けない。眉や影など、ほかの使い道もなくなる
- ラメが嫌いなのではなく、「ラメはラメ、マットはマットで分けてほしい」というお願い
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出典
- 「アイシャドウは全部マットにしろ!」肌がきれいに見えていい感じに盛れるアイシャドウのおすすめは?(Togetter、2026年10月4日)
- マットアイシャドウの効果は?使い方のコツ(ワンコスメ)
- アイシャドウのマットにラメいれるな委員会【にじさんじ切り抜き/本間ひまわり】(YouTube、2026年10月13日)
(この記事は2026年10月時点の情報です。)



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